2016.03.31
単なる刃物ではない刃物(2016年3月31日 久保)
【一分間スピーチ】(やる気ネタ)
去年の年末、日曜日の夜の「情熱大陸」で
「美しすぎる画家」というタイトルで小松美羽さんが特集されていました。
そのタイトルに惹かれて見ていると、
神社で行われる、お神楽をモチーフにして絵を描いているシーンで、
「お神楽では色々な紐が使われている。
紐の色一つひとつに色々な意味がある。
その意味を勉強してから描くと、全く違った絵になる。
そこで描く色は単なる青や紫じゃないんですよ」
と言っていました。
これってうちの会社の刃物も同じだと思います。
例えば、刃物作る時の熱処理工程を浮かべてみてください。
機械の中に刃物入れて、機械の電源をオンにしてスタート。
と、まるで電子レンジでご飯を温める時をイメージしながら作業しても、
刃物は製作できると思います。
でも、日本刀の刀鍛冶が鎌倉時代から長い間かけて
色々な事を考えながらこの方法を編み出したのかな。
と、刀鍛冶を思い浮かべながら、
昔は暗い部屋の中で、炎の色を確かめて、
今だ!ってタイミングで日本刀を水の中に入れて焼入れしてたんだったな。
それが機械化されて今のような簡単な作業になっているんだな。
と想像しながら刃物を作れば、
できる刃物の形は同じかもしれないですが、
歴史や伝統の価値が乗った刃物になるのではないかと思います。
刃物を作るときだけではなく、
お客さんに対しても同じことが言えます。
お客さんはどんな人?
この刃物で何を切る?
この刃物でどうやって切る?
お客さんって何で悩んでた?
このようなことを知った上で作ると、
たとえ難しい加工であっても、やりがいを感じたり
お客さんにより良い提案も出来るのではないかと思います。
この話も、
作る刃物は同じかもしれないですが
お客さんの役に立てる刃物は
色々なことを考えて作った刃物なのではないかと思います。
刀鍛冶や刃物に関しての本は会社にありますので、
是非読んで勉強してみてください。
お客さんの事例に関しては、
ホームページに載せられる範囲で載せてます。
事例によっては、お客さんからの感想も載せてます。
是非、勉強して、意味を知って、
質の良い刃物、お客さんの役に立てる刃物を作ってください。